2012.2.22
現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
まだまだ寒さの厳しい日が続きますが、園内では季節が春に向かっていることを感じさせてくれる植物や動物の姿を見つけることができます。
写真はノシランの種子、草本の若葉、オオカマキリの卵鞘です。
ノシランは、ユリ科ジャノヒゲ属の多年草です。ジャノヒゲより株全体も葉も大きく、むしろ属は違いますが、ヤブランを大きくしたような風情です。実は早期に果皮がはがれおちてしまいます。成熟した青く美しい種子はジャノヒゲに似ていますが、遙かに大きいです。白い花を咲かせますが、昨年は8月下旬から9月下旬にかけて、見られました(2011.8.24の見頃情報を参照)。園内各所に生えていますが、熟した種子が多く見られる株は少ないです。
草本類が春への準備を始めています。枯れた草が刈られた草原や林床に、若葉を見つけることができます。ヒメウズ、キツネノカミソリ、タチツボスミレ、キンミズヒキ、ジロボウエンゴサク、バイモなどです。
1月25日付けの生物見頃情報で、コカマキリとハラビロカマキリの卵鞘を紹介しました。オオカマキリの卵鞘をなかなか見つけられなかったのですが、水生植物園の草刈り後にハンノキの枝に産み付けられているのを見つけることができました。オオカマキリはこのような小枝や草の茎に産み付けることが多いようです。それぞれ種類によって形と産み付け場所には特徴がありますね。
〔樹木〕
(咲き始め)アセビ、シロヤブツバキ、マンサク
(花の見頃)ハンノキ、ヤブツバキ
(実の見頃)アオキ、サルトリイバラ、センリョウ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、センリョウ、ヤブコウジ
〔草〕
(花の見頃)セツブンソウ、フクジュソウ、ユキワリイチゲ
(実の見頃)カラスウリ、シオデ、ジャノヒゲ、ノシラン、ヒメガマ、ヤブラン
(紅葉)アカハナワラビ、アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ、カキドオシ、キランソウ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ユキワリイチゲ
見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
フユシャクsp。、ヨコヅナサシガメ幼虫、コカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘、オオカマキリ卵鞘、アブラムシ
〔鳥類〕
ハシブトガラス、シメ、カワラヒワ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、ダイサギ、カルガモ、キジバト、ドバト