2012.5.9
現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
写真はフタリシズカの花、アヤメの花、ホオノキの花です。
フタリシズカはセンリョウ科チャラン属の多年草です。茎の先に2本の花穂を出す姿を静御前とその亡霊の舞姿に例えたことからこの名前があります。ただし実際には花穂の数は3本や4本のものもあります。また、同じ仲間のヒトリシズカは1ヶ月ほど前に花が見られましたが、茎の先に1本の花穂を出します。フタリシズカは路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
アヤメはアヤメ科アヤメ属の多年草です。初夏の代表的な草本で、草原に生えます。花に文目(あやめ)模様があることからこの名前があります。アヤメと同じ仲間のカキツバタとキショウブも咲き始めており、こちらは水辺に生えます。カキツバタは花の汁をこすりつけて布を染めたところから、”書き付け花”とよばれて「カキツバタ」に変化しました。アヤメとカキツバタは水生植物園で見られます。キショウブは森の小道から見られます。
ホオノキはモクレン科モクレン属の落葉高木です。葉が大きいので食材を包んだり、材は堅いので下駄の歯に使われたり、古くから利用されてきた木です。武蔵野植物園にあるホオノキの高木を見上げると、大きく美しい花を見ることができます。
〔樹木〕
(咲き始め)スダジイ、ヤブデマリ
(花の見頃)コゴメウツギ、シュロ、ツルウメモドキ、ニシキギ、ホオノキ、マルバウツギ、ミズキ、ヤマツツジ
(花そろそろ終わり)イヌザクラ、サワフタギ、タブノキ、ニガキ、ハクウンボク、ムベ
〔草〕
(咲き始め)アイイロニワゼキショウ、ウシハコベ、ササバギンラン、トウバナ
(花の見頃)アヤメ、イ、オオバコ、オヘビイチゴ、オヤブジラミ、カキツバタ、カニツリグサ、キクムグラ、キショウブ、クサノオウ、シソバタツナミ、シャガ、ショウブ、スズメノカタビラ、チョウジソウ、トボシガラ、ナルコユリ、ハナイバナ、ハルジオン、フタリシズカ、ヘビイチゴ、ホウチャクソウ、ミミナグサ、ムサシアブミ、ムラサキサギゴケ、ヤブスゲ
(花そろそろ終わり)オドリコソウ、オニタビラコ、キランソウ、キンラン、スイバ、タマノカンアオイ、ミゾイチゴツナギ、ヤブタビラコ
見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
チョウ類…アオスジアゲハ、キチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、コミスジ、アカボシゴマダラ幼虫
トンボ類…オオシオカラトンボ
アブ類…アシブトハナアブ、オオハナアブ、ホソヒラタアブ
ハチ類…クマバチ、コマルハナバチ
カメムシ類…クサギカメムシ、アメンボ、アワフキムシsp.
アリ類…クロオオアリ
キリギリス類…ヒメギス幼虫
甲虫類…クロウリハムシ
〔鳥類〕
ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、オオルリ、ツバメ、コゲラ、アオサギ、キジバト、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、スッポン、ヒキガエル幼生、ウシガエル、ミスジマイマイ、アオダイショウ
〔その他〕メダカ、スジエビ