2013.1.30
生物記録情報
現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
写真はハンノキの花、カマキリの卵鞘、冬に見られる野鳥いろいろです。
ハンノキはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木で、湿地に生育し、自然教育園では水生植物園で大木から小木までよく見られます。枝の先端から尾状の雄花序を付け、つぼみの段階では赤みを帯びて斜めに垂れ下がっていますが、開花し花粉を出した雄花序は垂直に垂れ下がり、黄色味を帯びています。雌花序は枝の途中にあり、あまり目立ちません。
カマキリの仲間は秋に産卵し、親は死んでしまいます。その産卵方法は泡のような塊の中に多数の卵を包んで産み付けます。その塊を卵鞘(らんしょう)と言い、冬の間卵を保護しています。カマキリの種類によってその形と産み付ける場所に特徴があります。ハラビロカマキリは木の幹や枝に、オオカマキリはススキなど背の高いの草の茎や、低木の細枝などに産み付けます。園内で見つけることができました。
自然教育園では冬の間留鳥以外に冬鳥が増えるので、年間を通して最も種類が多く見られます。また、落葉樹が枝を落とすので、野鳥観察がしやすい季節です。今日は雄のジョウビタキを路傍植物園で見ることができました。ジョウビタキは中国やロシアなどの大陸から渡来し冬を日本などで過ごします。秋に渡った頃は見晴らしのよい木の梢やアンテナなどに止まり、「ヒッ、ヒッ…」と澄んだ声で鳴いているのをよく見かけます。
〔樹木〕
(花の見頃)ハンノキ
(花そろそろ終わり)サザンカ
(実の見頃)カラスザンショウ、コウヤボウキ、シロミノマンリョウ、センリョウ、マンリョウ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、センリョウ、スイカズラ、ヒメカジイチゴ
〔草〕
(咲き始め)ユキワリイチゲ
(実の見頃)ガマ、キチジョウソウ、ジャノヒゲ、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉)アカハナワラビ、アスカイノデ、オオハナワラビ、キランソウ、ショウジョウバカマ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ヤマルリソウ
動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
カマキリ類…オオカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘
アブ類…ホソヒラタアブ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、キクイタダキ、モズ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ジョウビタキ、カワセミ、アカゲラ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔哺乳類〕ホンドタヌキ