2013.3.6
生物記録情報
現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
写真はアオイスミレの花、アズマイチゲの花、草本の若葉です。
アオイスミレはスミレ科スミレ属の多年草で、他のスミレに先駆けて開花します。このスミレの特徴は太くて短い距があり、花弁が波立ち、葉が丸いことです。花弁の色は普通、白色から淡紫色です。名前の「アオイ」は、葉の形が、徳川家の家紋の「葵」(ウマノスズクサ科のフタバアオイのこと)の葉に似ていることから付けられました。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
アズマイチゲはキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。すでに開花しているユキワリイチゲと同じ仲間です。漢字で「東一華」と書き、「一華」とは一本の茎に一つの花を咲かせるという意味です。白色の花弁のように見えるものは萼片です。「スプリングエフェメラル」と呼ばれる春植物の1つで、早春のまだ葉を広げない明るい落葉樹林内で花を咲かせ、夏には地上部は枯れ休眠します。
またまた先週に引き続き、草本の若葉を紹介します。さらに春が近づいています。ナガボノシロワレモコウ、タカトウダイ、ノウルシ、クサフジ、ヤマブキソウ、ユウガギクです。
〔樹木〕
(咲き始め)アセビ、イヌシデ、ウグイスカグラ、シロヤブツバキ、スギ
(花の見頃)マンサク、モクレイシ、ヤブツバキ
〔草〕
(咲き始め)アオイスミレ、アズマイチゲ、スギナ、ヒメカンスゲ、ヒロハアマナ、フキ、ミヤマカンスゲ
(花の見頃)フクジュソウ、ユキワリイチゲ
(実の見頃)ジャノヒゲ、ノシラン
動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
カマキリ類…オオカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘
ハエ類…オオクロバエ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、アカゲラ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔その他〕クサガメ、モツゴ、スジエビ