2018.4.12
現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
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3枚目の画像はアケビとムベの花についての解説です。
アケビはアケビ科アケビ属のツル性落葉低木です。紫色の楕円形の果実が熟すと一方に縦裂して白い肉をあらわすことから開け実(アケミ)と言い、そこから転訛(てんか)して、アケビの名になったと言われていますが、名前の由来には諸説あります。水鳥の沼の近くにあるヤマザクラの木などで観察できます。
ムベはアケビ科ムベ属の常緑性のツル植物です。ムベの果実はアケビと同様に食べられますが、アケビのように縦裂して開くことはありません。秋には赤く熟した様子が見られます。昔、この果実をわらかごに入れて朝廷に献上したので大賛(おおにえ)すなわち筍苴(おおむべ)と言いました。これがウムベとなり、次いでウベと略せられ、ムベに転訛したと言われています。水生コース中央トイレ近くの枯れたソメイヨシノに絡んでいるのが見られます。
どちらもアケビコノハというユニークなガの幼虫の食草となります。幼虫は体の前方を丸め、目玉のような紋を強調して外敵を威嚇します。一方、成虫の餌は果実の汁や樹液です。夜間に活動するため、成虫の姿はなかなか見ることがありませんが、枯れ葉のような前翅で身を隠し、鮮やかなオレンジの後翅と黒紋で敵を威嚇するという、こちらも特徴的な生態をもっています。
〔生物記録情報〕
《クモ類》マミジロハエトリ
《昆虫類》
チョウ類…アオスジアゲハ、アゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、ツマキチョウ、モンシロチョウ、キタキチョウ、トラフシジミ
甲虫類…シモフリコメツキ、ナミテントウ、ハンノキハムシ、アオカメノコハムシ
ハチ類…セグロカブラハバチ、コガタスズメバチ、ヒメバチsp.、クマバチ
ハエ類…ビロードツリアブ、ホソヒラタアビ、アシブトハナアブ、オオクロバエ
《鳥類》ハシブトガラス、シメ、カワラヒワ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、シロハラ、コゲラ、オオタカ、アオサギ、キジバト、ドバト
《その他》アオダイショウ、クサガメ